若狭小浜では名物の「小鯛の笹漬け」に盛んに使われる鯛です。三枚おろしや骨取りの機械化が困難であることや味付けの微調整に熟練した技術が必要で主に小浜市のみで受け継がれたことから2017年に地理的表示保護制度(GI)に「若狭小浜小鯛ささ漬」として登録されております。意外と小鯛の笹漬けの歴史は浅く、明治時代から開発されたようです。鯖に倣った形で出来上がったのではないかと思われます。単に樽詰めした小鯛の卸し身に笹が乗せてあるから笹漬けとなったのでは無く、卸した身が笹のような形をしているからそう呼ばれるようになったという説があります。連子鯛と地元では呼ばれますが、正式名称は「黄鯛(きだい)」で、体表の色をそのまま表しています。鮮やかなピンク色に黄色味がかかり、真鯛ほど大きくならないのが特徴です。春と秋の二回産卵期があり、産卵前に沢山栄養を蓄えた個体が最も美味しいですが、年間を通してふっくらとした個体がいればそこまで大差がある魚種ではないように思います。お祝い事の折詰等に使うには真鯛が大きすぎるため、連子鯛が代用として使われ続けたという記録も残っています。当店ではせっかく皮ごと召し上がって頂ける鯛ですから、連子鯛の身を全て口に入れて頂き全体を味わえるように1匹から二貫取りできるサイズをなるべく置くようにしております。
寿し島川寿し島川 お品書き
寿し島川のお品書きです