若狭と言えば有名な食の道があります。若狭小浜から始まり滋賀県の山を越え京都へ鯖や甘鯛を運んだ道「鯖街道」です。小浜で捕れた鯖をどうにかして美味しく京の都に運ぶ方法は無いのかと、運搬は人力のみで、保冷方法も無い時代に先人たちが知恵を駆使し、鯖に塩をして運んだため〆鯖の調理技術が成り立ったと言われており、その道が鯖街道と呼ばれるようになったと言われます。当時は「鯖を読む」と言う言葉が生まれたくらい数が多く獲れていましたが、近年では若狭の鯖も漁獲量は大幅に減り、抜群の鯖に出会えるのも年に数回となりました。鮨富では若狭の鯖を徹底して使用するため、大衆的な鯖というよりも、滅多にお目にかかれないネタとなっております。特に湾内から離れずに育った鯖は脂を蓄え黄金に輝き「黄金鯖(ゴンサバ)」と呼ばれ、格別の身をしております。鯖の旬と言えば脂ののる秋ですが、若狭湾では産卵期の春に湾内に入り込んでくるため、市場を見ていると春の方が漁獲量が多いように思います。春だから脂が無くて駄目と言うのではなく、当店では春は春で美味しい食べ方を求めてご提供しております。ご来店頂いた際に若狭の鯖が捕れていることを願い今日も市場に行ってきます。
寿し島川寿し島川 お品書き
寿し島川のお品書きです